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【理工学部】よみうり防災フォーラムで池内理工学部長が講演
阪神・淡路大震災から30年の節目を迎えるにあたり1月13日、「よみうり防災フォーラム」(読売新聞社主催)が神戸市中央区のハーバーホールで開催され、約260人の参加がありました。
池内淳子理工学部長・建築学科教授は、「あの日の病院、その後、受け継がれた防災対策」と題して事例講演を行い、阪神・淡路大震災における病院の建物被害や医療現場の大混乱を教訓に生まれた災害拠点病院とその指定要件などについて紹介。耐震改修促進法等により、病院の耐震化率は向上しており、災害に強い病院は確実に増えていると説明しました。しかし、少子高齢化により災害時支援者が不足している現状から、災害の記憶を未来に紡ぐためには関係者人口を増やすことが重要だと述べ、摂南大の学生らが取り組んでいる能登半島の倒壊家屋から集められた輪島塗を洗浄し、次の持ち主につなぐ活動を紹介しました。
基調講演には、人と防災未来センター長・関西大学社会安全学部特別任命教授の河田惠昭氏が登壇し、30年間の復興の軌跡を紹介。創造的復興には終わりがないことや南海トラフ巨大地震への備えと能登半島地震での災害関連死の増加について述べ、これからは地震や津波、火災対策だけでは不十分であり、社会の変化に対応し防災に対する考え方を変えなければならないと訴えました。
このほか現在、野球解説者として活躍する田口壮さんが、オリックス・ブルーウェーブ(現バファローズ)の選手としてパ・リーグを制した当時を振り返るトークショーと事前に寄せられた質問に登壇者の3人が答えるQ&Aコーナーもあり、参加者らはハード面ソフト面から、さまざまな防災の状況について理解を深めました。
なお、この防災フォーラムの様子は、同16日に放送されるNHK総合「おはよう日本」(午前5時~8時)で紹介される予定です。