薬学部 農学部
インキュベーションラボ開所記念シンポジウムを開催しました
摂南大学は2月11日、枚方キャンパスで「インキュベーションラボ開所記念シンポジウム“未来の健康を育む~今からでも間に合う生活習慣の改善~”」を開催しました。会場とオンライン合わせて約230人が腸内環境やアレルギー疾患などへの理解を深めました。
初めに久保康之学長があいさつに立ち、同ラボを本学の「挑戦」の象徴であると紹介。産官学連携の核となる研究施設として「さまざまな社会課題の解決に向けた革新的な研究に取り組んでいく」と述べました。
招待講演では、腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう=腸内フローラ)研究の第一人者として知られる京都府立医科大学の内藤裕二教授が、腸内環境を整える食生活のポイントやフレイル(虚弱)の予防・対策などについて解説。日本有数の長寿地域である京丹後市における調査研究に基づく知見の紹介もありました。
続いて、農学部の井上亮教授と薬学部の奈邉健教授が講演を行いました。
井上教授は内藤教授らとの研究成果である日本人のエンテロタイプ(腸内細菌叢の特徴を表す指標)の分類と各タイプの特徴、疾患との関連性について解説。腸活によってエンテロタイプが変わることや、シンポジウムの参加者にも配布した「腸活弁当」を昼食に摂取した被験者の腸内環境の変化を紹介しました。
奈邉教授は、社会問題にまで発展している花粉症について、その発症メカニズムと「抗ヒスタミン薬」の効果的な利用法、「舌下免疫療法」について紹介。舌下免疫療法は、現在、スギ花粉症とダニアレルギーの症状を根本から治すことのできる唯一の治療法です。また、アトピー性皮膚炎に有効な外用薬にステロイドではないものが3種類以上あることなど治療薬の開発状況についても説明しました。
いずれも健康な生活を送る上で役立つ内容で、参加者らは熱心にメモを取り、講演に聴き入っていました。
(写真:インキュベーションラボについて紹介する久保学長)
(写真:左から内藤教授、井上教授、奈邉教授)
(写真:先着申込150人に本学が開発した食物繊維豊富な腸活弁当を配布)