国際学部
【国際学部】授業紹介No.29「Topic Studies Ⅱa」
英語に加えて多彩な地域の言語を学ぶ、国際学部の授業を紹介するシリーズ投稿です。今回取り上げるのは、2年次の地域言語科目(英語)「Topic Studies Ⅱa」(池田 景子先生の担当クラス)です。
授業概要(シラバスより一部引用):
ヴィクトリア朝時代までの多彩な英文学作品を味わいながら、英語の4技能をバランスよく身につけるとともに、作家や作品を取り巻く歴史・文化・社会への理解を深め、多角的な視点から英語圏の世界を学びます。
授業紹介:
英文学と聞くと、難解でとっつきにくい、現代とは関係が薄い実用性が感じられないといった印象を持つ人もいるかもしれません。しかし、英文学作品には現代社会にも通じる普遍的なテーマや、人間を深く理解するための豊かな視点が数多く含まれています。本授業では、作品を楽しみながら英語と英語圏文化を学べるよう、以下の取り組みを行っています。
各授業回では、比較的短い詩や、小説の場合は作品の主題を象徴する場面の抜粋を教材として取り上げています。まず作家や作品を取り巻く歴史的・文化的背景を学び、その後、本文を精読することで作品理解を深めます。さらに、作品が提起するテーマが現代社会においてどのような意味を持つのかについて考察し、学生同士の議論へとつなげています。
第13回(7月3日)の授業では、19世紀ロマン主義の作家メアリ・シェリーの『フランケンシュタイン』を取り上げました。 まず、1816年にスイスのジュネーヴでメアリ・シェリーやバイロンらが怪談の創作を競い合ったエピソードや、当時大きな関心を集めていたガルヴァーニ電流をはじめとする生命科学の議論など、作品誕生の背景について学びました。
その後、創造主フランケンシュタインに見捨てられた怪物の孤独を描く場面や、物語終盤における創造主と被造物それぞれの語りを精読し、登場人物の心理や作品の主題について考察しました。

授業では特に、生命を創造した科学者はどこまで責任を負うべきかという問いに加え、創造主と被造物の関係を親子関係になぞらえながら、親にはどのような責任が求められるのかという視点から活発な議論を行いました。受講生たちは、科学技術の発展に伴う倫理的課題や、育児放棄、差別、偏見といった現代社会にも通じる問題との関連について意見を交わし、『フランケンシュタイン』が200年以上を経た今日においてもなお、私たちに重要な問いを投げかける作品であることを学びました。

なお、これまでに実施した授業アンケートでは、「説明がわかりやすい」「作品理解が深まる」といった声も見られました。今後も、作品の背景理解と丁寧な読解を通して、各作品を単なる知識としてではなく、現代社会にもつながる問題として考える機会を受講生に提供しつつ、受講生が主体的に考え、意見を交換できる授業づくりを心がけていきたいと考えています。
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