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お知らせ

 2025年3月から2026年3月までの1年間、本学の長期海外出張制度を活用し、J-1ビザプログラムを通じて米国フロリダ大学に Visiting Scholar として滞在した。本出張の目的は、異文化環境における研究に対する考え方の習得、国際共同研究の基盤構築、そして本学の研究・教育への還元である。研究技術のみならず、研究室運営、教育手法、異文化コミュニケーションなど、多面的な学びを得ることができた1年間であった。

【1.研究活動】
 滞在中は聴覚障害に関連する基礎研究に従事し、細胞実験および動物実験を含む研究活動に参画した。受入研究室では、研究の進め方について固定的な方針にとらわれず、得られた結果をもとに柔軟に方向性を見直しながら研究を進めていく文化が根付いており、その研究姿勢に強い刺激を受けた。この経験は、自身の研究に対する考え方に新たな視点をもたらし、研究の進め方を見直す契機となった。また、多様な専門性や文化的背景を有する研究者との定期的なミーティングを通じて、国際共同研究に不可欠なコミュニケーション能力と柔軟な対応力を実践的に培うことができた。専門分野の異なる研究者との議論も日常的に行われ、分野の枠を越えて新たな視点や考え方を積極的に取り入れる姿勢が根付いていたことが印象的であった。一部の研究課題については帰国後も継続して取り組んでおり、今回の滞在を通じて、今後の持続的な研究活動につながる国際的なネットワークを構築することができた。

【2.教育活動】
 受入研究室では、複数の学生の研究指導に携わった。実験計画やデータ解釈について綿密なディスカッションを行い、活発に意見を交わした。英語で専門的内容を伝えることには苦労し、概要は説明できても細かな技術やニュアンスを十分に伝えることが難しく、自ら実践して示しながら指導を行う日々が続いた。現地の研究室では学生の研究参加が必須ではなく任意であるという、本学とは異なる仕組みの中であったが、学生たちは熱心に研究に取り組み、共に試行錯誤を重ねてくれた。こうした経験は、自身の説明力や指導力の向上につながる貴重な機会となった。また、学生の自主性を尊重し、自由な議論を促す教育文化の中で、学生自身が主体的に考え、課題解決に取り組む力を育むことの重要性を改めて認識した。

【3.国際文化交流】
 本出張は研究活動のみならず、アメリカの文化や社会に広く触れる機会ともなった。フロリダ大学主催のランニングイベントや地域行事に参加するなど、学内外のコミュニティにおいて交流を深めた。また、研究室内でも多国籍・多文化環境の中で日常的に国際交流を経験し、継続的なコミュニケーションを通じて異文化理解を深めることができた。さらに、日本の研究環境や文化を紹介する機会にも恵まれ、相互理解の促進にもつながったと感じている。また、妻と2人の子供を帯同しての滞在であったが、子供たちは現地の小学校に通い、妻はESOLプログラムで英語を学んだ。家族それぞれがアメリカの教育や文化に直接触れた経験は、家族全体にとって大きな財産となった。研究以外の生活面においても、価値観や生活習慣の違いに触れることで、多様性を受け入れる視点を養うことができた。

 本出張を通じて得た知見を、今後以下の形で本学へ還元していきたい。
研究面では、海外で得た視点や研究推進に対する考え方を取り入れ、研究室の活性化と新たな共同研究の創出につなげる。また、今回構築した国際的なネットワークを活かし、本学における国際共同研究の発展にも貢献していきたい。加えて、研究室内での活発な議論や迅速な情報共有の重要性を踏まえ、研究分野の垣根を越えた交流を促進し、新たな発想や共同研究が生まれやすい研究環境づくりにも取り組んでいきたい。教育面では、学生の主体性を重視した指導と国際的視点を取り入れた教育を実践し、研究意欲と挑戦する姿勢を育む環境づくりに取り組んでいく。また、家族を含めた異文化での生活を通じて得た国際的な視野の重要性についても、学生に積極的に伝えていきたい。さらに、自身の海外経験を積極的に共有することで、学生の海外留学や国際交流への関心を高める契機となることを期待している。

 最後に、このような貴重な機会を与えてくださった本学関係者の皆様ならびに温かく受け入れてくださった受入先の皆様に、心より感謝申し上げる。

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この記事に関する問い合わせ先

薬学部 薬学部事務室
TEL:072-866-3101
MAIL:SETSUNAN.Ybu[at]josho.ac.jp
※メールアドレスの[at]は@に変換してください。
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