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世界の壁を越えて、ついに初優勝。26回目の挑戦でつかんだ、スポーツクライミングW杯の頂点。

国際学部 国際学科吉田 智音さん

課外活動

26回目の挑戦でつかんだ、悲願の初優勝——。

スポーツクライミングW杯の舞台で、ついに世界の頂点に立ったのは、摂南大学 国際学部の吉田智音さん。

「自分は優勝できないのではないか」——不安を乗り越えた大会

ついに、長年の目標だったワールドカップ初優勝を果たすことができました。
これまで26回出場し、11回も決勝に進出していながら、優勝にはあと一歩届かない日々が続いていました。昨年も優勝目前で2位に終わり、「自分は優勝できないのかもしれない」と思ってしまうこともありました。
今回も大会が始まるまでは不安ばかりでしが、自己最高のコンディションだと思える状態に体を整えられたことで、「このチャンスを逃したらもうない」という覚悟を持って臨むことができました。決勝ではロープが引っ掛かるアクシデントもありましたが、多くの声援に背中を押され、優勝を勝ち取りました。

経験を糧に、リード種目に集中。自分史上最高のコンディションで挑む。

昨年まではボルダリングとリードの両方に出場してきましたが、今シーズンからはリードに専念することを決断しました。特に意識したのは「体重管理」です。過去には減量しすぎて調子を落とした経験もありましたが、今回は管理栄養士の方とも相談しながら、無理のない範囲で自分にとって最適な体を作ることができました。

大会直前にはオーストリア・インスブルックでの単独修行も経験しました。日本よりも高い壁、世界トップレベルの選手との練習。すべてが自分にとって大きな刺激となり、メンタル面でも成長できたと感じています。

クライミングのための大学選び。理想の環境が整っていた摂南大学。

高校卒業時は、プロ選手として活動するか、大学進学を選ぶか迷いました。しかし、摂南大学にスポーツクライミング部が新設され、国際基準のクライミングウォールが設置されると聞き、「ここしかない」と思い進学を決めました。
大学の壁は12.5メートル。日本でも数少ないこの高さの壁で、実践に近い練習ができることに感謝しています。また、学内にあるため、空き時間に好きなだけ練習できるという環境も、自分にとって大きなメリットです。遠征も多いので、授業の履修計画も工夫しながら、学業と競技を両立させています。

次の目標は世界選手権。「真の世界一」へ

今回の優勝は、自分にとっての一つの通過点にすぎません。次の目標は、スポーツクライミングの世界最高峰である「世界選手権」での優勝です。
クライミングは積み重ねの競技。年齢を重ねてもテクニックは磨き続けられるし、情熱さえあればどこまでも強くなれると信じています。自分は小柄ですが、そんな自分でも世界と戦える姿を見せることで、日本の選手たちに希望を届けたいと思っています。

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(掲載内容は2025年5月取材時点のものです)

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