行動経済学と統計的な手法で、オリックス球団に集客強化策を提案。
経済学部 経済学科小野 武留さん
学業・研究
経済学を通じて「目に見えない社会の動き」をつかみたい。
中学生の頃から社会の動きに関心があり、積極的にニュースやネットで情報を集めてネットリテラシーを高めたり、政治や経済に関する新書を読んだりしていました。自分で情報を取捨選択できる力をさらに身につけ、経済という目に見えにくいものの動きをつかめるようになりたいと考えて、摂南大学に入学しました。
摂南大学の経済学科は、大きな経済の動きや企業活動について学べる一方で、身近な買い物やお店を経営する上での原価や利益などについても学べる環境です。少人数教育で先生と学生の距離が近いこともあって、親しみやすくわかりやすい授業が多く、自分が学びたいことをたくさん吸収できる環境だったと実感しています。
特に印象に残った授業は「経済学特別講義Ⅰ」です。1人の外部講師の先生が全15回とおして「会社はなぜ存在するのか?」「働く人の責任とは?」ということを、企業や経営者たちの具体的な事例を交えながら説いてくださいました。企業の社会的責任や相手の立場に立って考えることについて学んだ上で就職活動に臨めた意義は大きく、今でもノートを残している程に影響を受けた授業です。
異なる価値観を持つ人から学べることも、摂南大学の魅力。
私が所属している「理論経済学・経済統計学」のゼミでは、オリックス・バファローズの観客動員数の増加をめざして企画を提案しました。過去にはゼミの先輩が、球団にダイナミック・プライシングを提案し、それが実際に導入されたこともあります。私たちも球団や交通機関でのフィールドワークやアンケート、グッズ販売データの分析を通じて、効果的な施策を立案しました。特に私は京セラドームへのアクセス改善に着目し、公共交通機関との1日乗車券とチケットのセット販売や、奈良方面からの集客強化に向けたコラボレーション企画を提案しました。
企業との実践的な取り組みができたことももちろんですが、2、3年生合同のゼミだったため、先輩に対しても臆せずに柔らかな物言いを意識して主張や反論をすることで活発な議論や有意義な展開ができるようになり、自分のコミュニケーション能力を伸ばすことができました。また、発表の機会も多かったことで、伝え方を学ぶことができました。
就職活動では自分が視野を広げて成長できるかどうかを軸に、少しでも多くの業界や会社に出会い、学びを広げたいと考えました。面接では、大学で培ったコミュニケーション能力や相手の立場に立って考える力を生かして、相手に伝わりやすい話し方や言葉を選びました。そのことをもっとも評価してくださったのが、合同説明会で出会った関西みらい銀行でした。摂南大学の就職サポートは本当に手厚く、就職課の方がマンツーマンで向き合ってくれたのでとても心強かったです。最終面接の直前に模擬面接をしていただいた時は、企業のイメージカラーのネクタイを締めて来てくれて「私も緊張していますが、一緒に頑張りましょう!」と勇気づけてくれたのが本当に嬉しかったです。
4年間を振り返って、大学は知識や実技といった専門的なスキルを磨ける場であると感じています。しかし、それだけではありません。総合大学である摂南大学には、多様な出身地や環境で育った学生が集まっており、自分とは異なる価値観を持つ人にたくさん出会えました。人それぞれ考え方や価値観が異なることを実感し、自分の視野が大きく広がったと感じています。これから入学する皆さんには、大学を知識を学ぶ場としてだけでなく、自分の価値観を豊かにする場としてもとらえ、有意義な学生生活を送っていただければと思います。
(掲載内容は2024年9月取材時点のものです)
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