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患者さんの身体の声と気持ち。どちらも汲めるスーパーナースに。

看護学部 看護学科吉岡 龍之介さん

学業・研究

実際の病院設備と遜色ない充実した実習設備。

医療の道を志したきっかけは、医師の父と看護師の母の影響です。幼少期に病院で働く両親の姿を見て、「いつか自分もここで専門家として働きたい」と感じていました。帰宅後も夜遅くまで患者さんのことを考え、常に最新の医療知識を学び続ける背中からは、その責任と使命感の重さが痛いほど伝わってきました。

摂南大学の看護学部を選んだのは、実際に演習設備を見て感じたワクワク感が大きな理由です。例えば、1年次から利用することになる基礎看護学実習室はとても広く、ベッドまわりには酸素吸入や吸引などに使われる中央配管が実際に使える状態で備え付けられているなど、とても本格的なんです。他大学では中央配管を模した板がベッドに付いているだけだったので、実際の病院設備と遜色ない状況で演習できる点は、摂南大学の大きな魅力です。ベッド1床あたり学生3人という比率も、設備の充実度を物語っていると思います。

実際に学び始めて感じるのは、病態生理学や薬理学などからなる科学的根拠に基づいた看護の視点を持ちながらも、人の感情やこれまでの生活背景、個別性にも柔軟に対応していくことが求められる看護学の奥深さです。例えば、実習で受け持ったある患者さんは、「人に迷惑をかけたくない」「お世話になるのも申し訳ない」という控えめな方でした。手術後に「痛みはありませんか?」と聞いたところ「痛くない」とおっしゃるのですが、手術部位は赤く腫れているし、血液検査でも炎症の値が高く、痛みが生じている可能性がありました。客観的な検査値や創部(手術でできた傷)の観察に基づく予測と、その患者さんの性格や気持ちに寄り添うことが大切だと感じました。言葉を介さなくても患者さんにとって何が必要であるかを考え、看護を提案していく重要性を感じた出来事でした。

将来はクリティカル領域の診療看護師に。

実習に進む前のステップアップとしては、各看護領域ごとの援助論の授業が役立ったと感じています。ペーパーペイシェント(実際の患者さんを想定した事例)をもとに、数値などを見て患者さんの状況を理解し、ケアを考え、組み立てていくので、さまざまなケースに対応する経験値を擬似的に増やしていくことができました。

将来はクリティカル領域の診療看護師になりたいと考えています。クリティカル領域とは、疾病や外傷、身体的負荷の大きい手術によって、生命に危険がある状態の患者さんに対する看護領域のことです。そのためにもまずは、まだまだ基礎段階の知識と技術を、実習を通じて臨床レベルへと昇華していきます。そのうえで大学院進学も念頭に、専門的な学問を深めていきたいと思います。そしていずれ両親と同じフィールドで、科学的根拠に裏付けされた高度な専門性と、あたたかいケアによって患者さんを支えていけるスーパーナースをめざしたいと考えています。

(掲載内容は2024年9月取材時点のものです)

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