社会で生き抜く力が身につく、学生主体のPBL。
PBL(Project-Based Learning)とは、教室を飛び出して社会課題に挑むプロジェクト型学習の科目です。摂南大学は「人間力と実践的能力をもち、多様な人々と協働して社会に貢献できる人材を育成する」という教育の理念のもと、2010年に他大学に先駆けて摂南大学PBLプロジェクトを始めました。
これまで150以上のプロジェクトを実施し、今では名実ともに「PBLといえば摂南」という特徴的な学びになっています。私たち全学教育機構はPBLに関わる学生や教職員をサポートしています。
摂南大学PBLプロジェクトでは学生が課題を見つけ出し、解決策を考え、具体的な行動を起こします。2024年度は寝屋川市での環境活動や「門真市子どもLOBBY」という子どもの居場所づくりのボランティア活動、沖縄県伊良部島に赴いて地域課題に向き合うなど、8件のプロジェクトが活発に動いていました。
学科の枠を越えて集まったメンバーとの協働では、時に意見が衝突することもあります。グループワークや地域の方との対話、活動報告のプレゼンテーションなどを通じて、一人ひとりが傾聴力や調整力、コミュニケーション能力を身につけて成長していく姿を、私たちは毎年目の当たりにしています。いわば、PBLは在学中に「プレ社会人」としての基礎を築くことができる学びです。
SDGsや地域活性化など、社会貢献できる具体的なアクション。
これまで特に印象的だったプロジェクトを2つ紹介します。
1つ目は、宮古島・奄美大島のマングローブ林の「ブルーカーボン」解明・創出プロジェクトです。SDGsや脱炭素化といった地球規模の課題に積極的に取り組み、自治体に調査結果や情報を提供しています。これは国際学部の先生が立ち上げたプロジェクトで、現地に滞在してマングローブ林のCO2吸収量を測定するなど、実践的な活動を行っていました。
2つ目は、和歌山県すさみ町の「おたがいさま活動」への協力プロジェクトです。過疎化が進むすさみ町に学生が滞在し、災害時の避難路の整備や排水路の清掃活動など、高齢者のみでは対応が難しい地域の課題に取り組むボランティア活動を継続的に続けています。「ボランティアに興味はあるけれど何から始めていいかわからない」と言っていた学生が、このプロジェクトに参加したことで人見知りを克服して、積極的に地域の輪に入り込んでいくまでに成長しました。また、すさみ町での実践から地域おこしの手ごたえを感じて、卒業後にすさみ町役場に入職した学生も出てきました。
各活動について詳しくはWebサイト上で紹介しています。また、毎年10月には「PBLウィーク」という自由に見学できる中間発表会も開いているので、ぜひ1年生のうちから覗いてみてほしいです。きっと想像している以上に多彩なプロジェクトを見て驚くことと思います。開講15年目を迎え、より一層魅力的なプロジェクトを増やしていきたいと考えています。
学科の勉強以外にもチャレンジをしたい人、ボランティアや社会貢献に興味はあるけれど何から始めていいかわからないという人、地域活性化や子どもの居場所づくりなどに携わってみたい人、視野を広げて成長したい人、ぜひ摂南大学PBLプロジェクトへの参加をお待ちしています!
◆関連リンク
・摂南大学PBLプロジェクト
(取材内容は2024年12月時点のものです)
摂南タイムズ一覧へ戻る