長谷部 茂特任講師ハセベ シゲル
所属
薬学部 薬学科
専門分野
社会薬学、医療薬学、感染症治療学、感染症疫学
キーワード
抗菌薬適正使用、薬剤耐性(AMR)対策、HIV感染症、リアルワールドデータ(RWD)解析
関連リンク
プロフィール
尊敬する人物 | Roger Federer |
---|---|
愛読書 | リスタート ゼロからのレベル上げ(マイティー (著)) |
好きな映画 | 映画ドラえもん のび太と鉄人兵団 |
子どものころの夢 | 運転手 |
休日の過ごし方 | 子供とハイキング |
好きな言葉 | ベホマズン |
HIV感染者における非AIDS関連疾患の リスク評価と薬学的介入に関する研究
近年、抗HIV薬の著しい進歩により、HIV感染症患者さんの予後は飛躍的に向上しました。しかしながら、その一方で、新たな課題として、糖尿病、高血圧、脂質異常症、心血管疾患、慢性腎不全、がん、精神疾患、骨粗鬆症といった、いわゆる非AIDS関連疾患の発症リスクが高まっていることが明らかになってきました。これらの疾患の発症には、HIV感染そのものの影響に加え、長期にわたる抗HIV薬の服用、さらには複数の薬剤を同時に服用するポリファーマシーといった要因が複雑に関与していると考えられています。私たちの研究室では、HIV感染症患者さんにおけるこれらの非AIDS関連疾患の発症リスクを詳細に評価し、その背景にある要因を解明することを目標としています。本研究を通じて、HIV感染症患者さんの非AIDS関連疾患の予防と適切な管理に貢献し、患者さんの生活の質(QOL)の向上と健康寿命の延伸に寄与することを目指しています。
地域医療における抗菌薬適正使用の実態調査とガイドライン評価に関する研究
近年、薬剤耐性菌の増加は深刻なグローバルヘルス問題であり、世界保健機関(WHO)の予測では、2050年には年間死亡者数が癌による死亡者数を上回るとされています。その主要な要因の一つとして、日常的に使用される経口抗菌薬の不適切な使用が挙げられます。病院においては、抗菌薬適正使用支援チーム(AST/ICT)による管理体制が整備されつつありますが、地域に根差した薬局における取り組みは、現状では十分とは言えません。そこで、私たちの研究室では、地域医療における抗菌薬の使用実態を詳細に調査しています。実臨床に基づいた客観的な分析を通じて、地域における抗菌薬適正使用を促進するための課題を明確化し、より効果的な対策を提案することを目指しています。この研究活動を通じて、薬剤耐性菌の蔓延を抑制し、地域住民の健康維持に貢献していきたいと考えています。